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2010年09月28日

TSUNAMI 10 アジア仕入れの旅

ボートがメコンを勢いよく走り出した。早朝にもかかわらず日差しは鬼の様に強かったが、それを緩和させるかの様に川の風がひんやりと心地よかった。

10分後、突然エンジンの音が低くなり、スピードを落としながら川岸に停めてある一隻のボートに近づいて行った。どうやら給油のようだ。

そう、このメコン川にはちゃんと船上ガソリンスタンドが所々に配置されているのである。
TSUNAMI 10 アジア仕入れの旅

給油をしている間、隣の坊さんが何やらごそごそし出して朝飯を食い出した。確かに、とてもじゃないがこのボートの繰り出すスピードでは物を食べる事など出来はしないので、俺もここはチャンスと思い、前の日に用意しといたパンに食らいついた。この時、持っていた水は各自500ミリのペットボトル一本ずつだったが、俺は既に半分を飲んでしまっていた。まーこの先3時間行った所に休憩場所があるので、そこでまた一本買えばいいと位しか思っていなかった。
TSUNAMI 10 アジア仕入れの旅

よく見ると、坊主のくせに肉食ってやがるの発見!
TSUNAMI 10 アジア仕入れの旅



更に走り出してから一時間後、突然ボートのエンジン音がばーさんの笑い声の様に「フェヘフェフェフェ~
フェへフェフェフェ~」と、てごたえのない音が鳴り出した。運転手がいくらアクセルを廻そうとカスカスのエンジン音しか聞こえなくなり、途端に減速していき、そしてボートはぴたりと止まってしまった。

シーンと静まりかえるボートの上....辺りは何もなく、聞きなれない鳥の声と川のせせらぎしか聞こえてこない。運転手が舌打ちをしながらエンジンをかけ直しているが、いっこうにかかる気配はない。
TSUNAMI 10 アジア仕入れの旅

今までラオスには何度も来ているが、バスは止まるけどボートが止まってしまったのは初めてだ。
これからこんな所でどうなってしまうのだろう?と、考えると何だかワクワクしてきてしまった。この時初めて自分はMなんだと気付かされた気がした。


つづく




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Posted by ragmass at 21:40│Comments(0)仕入の旅
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